Miguel Tejada
[Miguel Odalis Tejada]
Houston Astros
(SS/右投右打/背番号:10?)

1976年5月25日生
ドミニカ共和国出身

11人兄弟の末っ子で、3歳の時に家がハリケーンで流されたため、難民キャンプのバラックで育った苦労人。 93年7月、 アスレチックスのアカデミーと契約する際、既に21歳となっており、アカデミー契約の年齢制限をクリアーするために4歳年下の従兄弟の出生証明書を提出して契約にこぎつけたと言われている。「ミゲル」という名前も、実際はその従兄弟の名前とも言われているが、真実は定かではない。
97年8月27日にメジャーデビューを飾り、翌98年にはリーグ新人の中で5位の11本塁打、20二塁打、53得点をマークしたが、打率は低く(.233)、守備では26失策するなどまだ粗さが目立った。 しかし99年には、オークランド移転後の遊撃手の中で歴代トップの84打点と同2位の21本塁打をマークしたほか、リーグの遊撃手の中で2位の471補殺、守備機会783、同3位のダブルプレイ110回を記録して一気にブレイク。 翌2000年には、遊撃手として球団記録となる30本塁打、前年に自身が記録した球団記録を更新する115打点を記録したばかりか、キャリアハイの打率(.275)、得点(105)、安打(167)、四球(66)をマーク。さらに守備面でも向上し、リーグの遊撃手の中でトップの501補殺、守備機会755回、同4位のダブルプレイ115回 、同7位の守備率.972をマークして、この年にMVPを受賞した ジェイソン・ジオンビらと共にチームを引っ張り、8年ぶりの地区優勝に大きく貢献した。 01年9月29日に球団史上4人目のサイクルヒットを達成し、この年は前年を上回る31本塁打、107得点をマーク。 02年はリーグ3位の131打点、204安打、得点圏打率.375、同7位の34本塁打、同9位の打率.308をマークし、チームはシーズン終盤に記録した20連勝(AL新記録)の勢いのまま逆転でのポストシーズン進出を決め、自身はその原動力となる活躍が評価され、無冠ながらチーム史上7人目のア・リーグMVPに選出された。 しかし、03年はスロースタートが響き、キャリアハイの42二塁打をマークはしたが、30本塁打・100得点が3年で途切れてしまうなどMVP選手としては物足りない成績に終わった。


オフ、FA宣言をして オリオールズに6年総額7200万jという大型契約で移籍。 新しいユニフォームとなった04年、メジャートップの150打点を記録して打点王を獲得したほか、リーグ4位の203安打、同8位の34本塁打、同9位の40二塁打を記録して、初のシルバースラッガー賞を受賞し、MVP投票では5位にランクインした。さらに、この年のホームラン・ダービーでは、91年の カル・リプケン以来となる優勝を史上最多の本塁打数で飾った。 05年、リーグトップの50二塁打は、04年の ブライアン・ロバーツと並び球団最多タイ記録となったほか、リーグ4位の199安打、同10位の打率.304を記録して、2年連続シルバースラッガー賞に輝いたが、夏頃にステロイド検査で陽性反応が出た ラファエル・パルメイロが、「テハダに貰った薬のせいで検査に引っ掛かった」と爆弾発言をしたことで、その日以降から調子を落とし、メジャー定着以降ではキャリア最低の本塁打と打点でシーズンを終えた。しかし、3度目にして初めてスタメンに名を連ねたオールスターでは、 ジョン・スモルツからホームランを打ってMVPを獲得。 06年は、リーグ3位の214安打が、83年にカル・リプケンが記録した211安打を越える球団新記録となり、リーグ4位の打率.330が、04年にメルビン・モーラが記録した打率.340に次ぐ球団史上2位となるなどキャリアハイを更新して健在ぶりを発揮。 07年、2000年6月から続く連続試合出場が、4月24日にメジャー史上7人目の1100試合連続出場まで到達したが、6月20日に左手首の死球が原因で連続試合出場記録はメジャー史上5位となる1152試合でストップしてしまい、この年はキャリアワースト2番目の18本塁打・81打点を記録してしまうなど不振に喘いだ。


06年からチームの運営方針を批判したり、トレード志願の発言をしたことで首脳陣から不信感を買い、オフに5選手との交換トレードで アストロズへの移籍が決まった。


チャンスに強く、左右どちらも苦にしない安定したバッティング技術を誇るメジャーでも屈指の小さな大打者。
05年にホセ・カンセコがメジャーのステロイド汚染の実態を暴露した本の中で「ステロイドで強打者になった」と書かれ、06年秋には元チームメイトのジェイソン・グリムズリーがステロイド使用の件で家宅捜索を受けた際、「ステロイドを常用していた」と証言された。さらに、07年オフにはジョージ・ミッチェル元上院議院が作成した「ミッチェル・レポート」に名前が載り、米下院政府改革委員会の依頼で司法省から偽証疑惑で捜査を受けるなど、メジャーを揺るがす薬物問題の渦中にいる。

(C) Champions
08.01.30* Update

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